子供の写真を撮る時に私が特に気を付けている注意事項をまとめます。
目次
撮影時はほぼ無意識に注意できている事項のまとめ
私は写歴が20年を超えており、あまり意識せずとも写真を撮る際には一定のルールに基いて撮影できます。
特に日々子供の写真を撮る際に、個人的に注意している点をまとめてみました。子供に限らず人物撮影全般+αに通用する内容です。特に初心者の方には是非読んで頂きたいです。
ピントは目に合わせる
基本的にはピントは目に合わせます。左右の目のどちらかというと、撮影者に近い方の目です。
特に顔のアップを明るいレンズで開放で撮影する場合には、左右の目どちらかがボケるくらい被写界深度が浅くなります。
そんな状況で奥の目や目以外にピントを合わせると、文字通りピンぼけのような写真になってしまいます。
特別意図がある場合以外は手前の目にピントを合わせるようにしましょう。
縦構図で撮影する
人物は縦長ですので、基本は縦構図で撮ります。
初心者の方で多いのが、縦構図を一切使わず横構図のみ、という方が結構いらっしゃいます。
縦構図を使うかどうかで初心者かどうかが分かるくらい、確率が高いです。
座っているところをある程度周りの風景も入れて撮影したい場合や、大人数を撮るときは横構図で撮る場合もありますが、どちらかというと例外です。
顔のアップなんかも縦構図じゃないと、余白が広くなりすぎる場合が多いです。
ピントは黄金分割点に合わせる
写真の四つ角から対角線を引いて、その線にそれぞれの角から垂線を引くと、4つの交点が出来ます。
言葉では分かりにくいと思いますので、以下の写真に示します。
これが黄金分割点です。この4つの点のいずれかに主題となる被写体を配置すると、画面が安定して美しく見えると言われています。
写真に限らず絵画などでも用いられている手法なので、耳にしたことがある人もいるでしょう。
現在販売されている一眼レフカメラのオートフォーカスポイントは、一部の機種を除いて一番角付近にあたるポイントが、この黄金分割点と合致している場合が多いです。
その付近にピントを合わせるようにすれば、自動的に黄金分割点にポイントを配置でき、なおかつピントも合わせられる訳です。
一度あなたが使っている一眼レフカメラのオートフォーカスポイントを確認しておくと良いですよ。どのポイントが黄金分割点に当たるかを把握しておくと便利です。
目線の方向に空間を設ける
上記の黄金分割点の説明で、左右どちらのポイントに合わせるべきかというと、目線と逆方向です。
つまり、左方向に目線がいっている被写体の場合、右上の黄金分割点にピントを合わせ、左部分、つまり目線の方向に空間を設けます。
こうする事で、目線の先に何かを想像させるような写真になります。
絞りは一人を撮る場合は開放、複数人の場合は絞る
一人にピントを合わせる場合
初心者の場合、絞りによる微妙な変化を把握するのは難しいので、一人だけにピントを合わせたい場合は最大まで開放で良いです。
そうすれば背景や周囲がボケて、撮りたい被写体が主役として明確になります。
少し絞った方が画質は向上しますが、APS-Cサイズセンサーの一眼レフなら開放でも少し絞った状態になっています。
それに、初心者に分かるような画質の違いではありません。正直私も一段分絞って画質が良くなったのを見分けられる自信は無いです。
複数人にピントを合わせる場合
複数人撮影する場合はF11くらいに絞れば良いでしょう。
あまり絞りすぎるとシャッタースピードが遅くなってブレやすくなりますので、レンズにもよりますが1/120秒くらいは確保したいですね。
慣れるまでは常に意識して撮影しましょう
以下に要点をまとめます。
- 縦構図
- 目線と逆方向の黄金分割点に手前の目を配置しそこにピンを合わせる
- 1人を撮影する場合は絞りは開放にする
写真には例外もたくさんある
以上は基本的な注意事項ですが、実はこれらに捕われすぎると、いつも似通った面白みのない写真になってしまいます。
撮影はもちろん自由ですので、あなたが思いついたアイデアはどんどん試してみるべきです。
例えば、目にピントを合わせるのが基本な訳ですが、もっと強調したい被写体がある場合やそもそも目が写っていない場合は別ですよね。
可愛らしい手にピントを合わせたり、小物に合わせたりもケースバイケースで試してみると良いでしょう。
基本があっての応用
敢えて今回基本的な事項をまとめたのは、意識せずとも出来るように身に着けておけば、色んな応用的撮影を実践するうえでも非常に役に立つからです。
写真は理論的な事も大事ですが、あまり知識が無くてもセンスがあれば、驚くような良い写真を撮られている場合もまれに見受けます。
センスが大事というのは否定できない事実です。
しかし、センスの有る無しに関わらず、基本的な撮影方法を身に着けておけば、さらに良い写真が撮れる確率は間違いなく上がります。
始めは意識するのが煩わしく感じるかも知れませんが、撮影を続けるうちに意識せずでも自然と出来るようになります。
そうなれば、構図の工夫や光の角度、露出や被写体に動きを付けるなど、さらに撮影のレベルが上がりより良い写真が撮れるようになります。
そのようにして上達を続けていけば、撮影を長期間に渡って常に楽しむ事ができますよ。