キヤノンのプレミアムエントリーであるEOS8000D。入門機のなかでは最上位機種ですが、中級機種の80Dとどちらを購入するか迷われている方も多いのではないでしょうか。
キヤノンの8000Dと80Dは性能的にも似ていますし、子供写真の撮影用でどちらを購入するか難しいところです。
特にこのクラスのカメラは、初めて一眼レフを購入検討される方にとっても対象となりますので、あまり一眼レフカメラの知識が無い方も迷われているのではないでしょうか。
目次
8000Dと80Dは発売時期が異なる
この2機種は発売時期が異なります。
- 8000D:2015年4月17日
- 80D:2016年3月25日
発売時期に1年近くの開きがありますので、80Dの方が有利ですね。それに80Dが上位モデルなので性能的には間違いなく上ですね。しかし価格面や重さなど8000Dが有利な面もあります。違いを見ていきましょう。
8000Dと80Dのスペック比較
8000Dと80Dのスペックを、気になるパラメーターを中心に詳細に比較してみましょう。
イメージセンサー
- 画素数:8000D⇒2,420万画素/80D⇒2,420万画素
- 常用ISO感度上限:8000D⇒ISO12,800/80D⇒ISO16,000
- 80DのみデュアルピクセルCMOS AFを搭載
画素数はどちらも同等の2,420万画素です。しかし80Dの方が常用ISO感度が若干高いので、ノイズ耐性的には80Dの方が良いです。
常用ISO感度については子供写真の撮影でも非常に重要で、より高いほうが暗いシーンなど過酷な状況での撮影の幅が広がりますので重要な要素ですね。
80DのみデュアルピクセルCMOS AFを搭載していますが、この機能はライブビュー撮影や動画撮影でも威力を発揮します。8000Dも80Dも背面液晶が可動できますので、動画撮影やライブビュー撮影での操作がしやすく、是非とも活用したいです。
その際にピント精度やオートフォーカスの速度などに有利なのがデュアルピクセルCMOS AFです。この点も80Dのアドバンテージといえますね。
連写枚数や画像処理エンジン
- 画像処理エンジン:8000D⇒DIGIC6/80D⇒DIGIC6
- 1秒間の連写枚数:8000D⇒5枚/80D⇒7枚
- 連続撮影枚数(RAW):8000D⇒7枚/80D⇒20枚
画像処理エンジンはどちらもDIGIC6を搭載しています。ですので処理速度は同等のはずですが、連続撮影枚数は差がありますね。連写枚数に関しても差がありますが、個人的には8000Dの秒間5枚でも十分と思います。
この点も80Dがスペックは上ですが、8000Dのスペックでも子供写真の撮影には十分だと思います。
オートフォーカスは8000Dも十分だが80Dとの性能差は否めない
- 全測距点:8000D⇒19点/80D⇒45点
- クロスタイプ測距点:8000D⇒全19点/80D⇒全45点
- 輝度範囲:8000D⇒-0.5EV~18EV/80D⇒-3EV~18EV
オートフォーカスに関しては80Dが断然良いです。しかし過酷な環境ではなく、通常の撮影であれば8000Dでも十分な性能は備えています。8000Dのオールクロス19点というのは、キヤノンASP一眼レフの最上位機種である初代の7Dと同じですからね。
輝度範囲についても80Dは-3EVから対応していますので、この差はかなり大きいです。
子供写真の撮影では、暗い室内などで撮影する機会も多いので、そんな過酷な状況下でも問題なくオートフォーカス出来るかどうかは極めて重要です。
それに常用ISO感度が、かなり高感度でもノイズが少なく十分使えますので、暗いシーンで撮るのを想定したオートフォーカスの対応というのは大事ですね。
動体撮影機能
- AIサーボAF:8000D/80Dともに⇒AIサーボAFⅡ
動体撮影に関してはどちらもAIサーボAFⅡを採用しています。この点に関しては同じですので差はないですが、オートフォーカスについて、80Dはオールクロス45点なので、8000Dのオールクロス19点より優れており、この点で動体撮影にも差が出ますね。
子供の撮影では、被写体が動き回っている時に撮る機会も多いです。
狙ったポイントをブラさずに撮るにはテクニックも重要ですが、カメラの機能でも差が出ますので、できるだけ動体への追従性能が優れた機種を選びたいですね。
80Dのと8000Dは大差はないものの、ここでもオートフォーカス性能の違いが多少なりとも影響しますね。
重さでは8000Dが優位
- 8000D⇒565g/80D⇒730g
全般的に80Dの方が、どの機能を見てもほぼ上回っていますね。80Dの方が8000Dよりも上位機種ですし、発売日も80Dの方が新しいので当然ではあります。
しかし8000Dも十分健闘しており、実際子供を撮影する場合には十分な機能を備えていると思います。
それに8000Dの軽さは80Dに対して大きなアドバンテージになる場合もあるでしょう。家族でお出かけなんかする場合には、子供の着替えを余分に持って行ったり、小さいうちはおしめも必要ですし、他にもおもちゃや食べ物など、とにかく荷物が多くなります。
ですので、荷物は極力小さく軽くしたいわけですね。もちろんカメラにも同様の事が言えます。少しでもコンパクトにしたいなら、8000Dは有力な候補になります。
ここまで軽量化しながら十分充実した機能を備えているのはかなり優秀だと思います。
ファインダー視野率
- 8000D⇒95%/80D⇒100%
8000Dのファインダー視野率は100%を達成していないです。最近はファインダー視野率100%の機種も増えてきているので、8000Dはちょっと物足りないですね。
しかし編集でトリミングも可能ですし、軽量化にも寄与しているはずなので、そんなに気にすることでは無いと思います。
動画撮影機能
動画撮影に関してですが、どちらも背面液晶が可動式でタッチパネルですので、どちらも動画撮影に向いている機種です。
2機種間の違いは、80Dがデュアルピクセル CMOS AFというイメージセンサー技術を採用しているのに対し、8000Dはハイブリッド CMOS AFⅢを採用している点です。
大きな差では無いのですが、この点で若干差があります。もちろん80Dの方が、スムーズなピント移動が可能でピント合わせ自体も高速です。80Dの動画撮影は特に優秀で、ビデオカメラにも劣らないほどですので、動画撮影でも80Dは優位です。
とはいっても8000Dでもビデオカメラ並の操作性は達成しており、十分実用的ですよ。
キヤノン80Dか8000Dか?子供写真の撮影に適しているのは? のまとめ
当然グレードが上で発売日も新しい80Dがほとんどの機能で上回っています。しかし詳細な比較で分かるように、8000Dでも子供写真に必要な性能は備えています。
8000Dの方が小型軽量な面もありますし、なにより価格の面では8000Dの方がはるかに安いですね。現在のボディ単体価格をアマゾンで確認してみました。
- 8000D:72,000円
- 80D:110,429円
80Dは8000Dの1.5倍以上の価格です。8000Dの方がコストパフォーマンスは上だと思います。価格的に許容できるなら80Dをオススメしますが、コストを抑えたい場合や節約してレンズや写真撮影の教材にお金を使うなども有りだと思います。
特に教材については、一眼レフ難民にならないためにも1つで良いので購入し、学びながら撮影するのが上達の近道です。
自己流で撮影するよりも、分かりやすい撮影のノウハウが体系的にまとめられていれば、迷うことも少なくなりかなり時間が節約されます。
8000Dと80Dの比較まとめ一覧
比較項目 | キャノン 8000D | キャノン 80D |
---|---|---|
画素数 | 約2,420万画素 | 約2,420万画素 |
常用ISO感度 | 100~12,800 | 100~16,000 |
1秒間の 連写枚数 | 5枚 | 7枚 |
連続撮影枚数 (RAW) | 7枚 | 20枚 |
測距点 | 19点 オールクロス | 45点 オールクロス |
輝度範囲 | -0.5EV~18EV | -3EV~18EV |
重さ | 565g | 730g |
ファインダー 視野率 | 上下左右95% | 上下左右100% |
背面液晶 | 可動 タッチパネル | 可動 タッチパネル |